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ダーカンプの夢の跡

After the Dream of DARCOMP ブロガーによるリレー形式小説です。先の展開も結末もその時の書き手によって変わるストーリーを書いてます

7. 青春ってこういうことなのかな

少し酔い始めたぼくは、ヒデとミユキのいるほうを眺めた、思いがけない光景だった。

 

ヒデとミユキは、それぞれ別の男女と仲良さそうに話していた。いまさら硬派を気取りたいわけではないけれど、正直ヒデの行動は理解不能だった。

 

ぼく「おい、ヒデ!ヒデ!」

 

おう、と微笑み隣の女の子の名前を言ったようだが音が大きく聞き取れなかった。酔っているみたいだ。

 

ひとまず僕はカウンター近くまでヒデを連れてきた。ぼくの行動にヒデが驚く?

 

ヒデ「おう、どうした、なんかあった?」

 

ぼく「なにって?お前いいのかよ?ミユキちゃんと一緒じゃなくて?」

 

そんなことでカウンター近くまで呼び出したの?という顔をしてヒデは、わるいわるい、といいながら戻っていく。アカネちゃんはぼくの行動を見ていたかわからないけれど、ひとりでカクテルを片手に立っていた。

 

アカネ「ねえ、今かかってる曲ってさ、クロノトリガーみたいじゃない?クロノトリガーの、あのさ飛行機手に入れたときみたいな。」

 

屈託のない笑顔で語りかけられて、ぼくの興奮はすぐに落ち着いた。たぶん、もう好きなんだと思うけれど、早すぎやしないかと止める僕が顔をだす。

 

ぼく「クロノトリガー?やったことあるの?」

 

ゲームは男子がやるものだと思い込んでた。妹はいっさいゲームに興味を示さなかったし、弟と取り合いをしている僕らを、引いた目で見ていた。

 

アカネ「うん、だってさ、つよくてニューゲームってあるじゃん!ああいうの、すごいいいじゃん!ずるいじゃん。」

 

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ゲームの話をしていると、突然ぼくの後ろに女性がぶつかってきた。

 

ごめんなさい!

 

ぼく「あ、お構いなく。」

 

別に腹をたてることでもないと思ったし、アカネちゃんの前で器の大きいところを見せたい気持ちがあった。ぶつかったときに女性が持っていた飲み物がこぼれて、どうやら僕の靴にかかったようだったけれど、どうせ安物のスニーカーだし気にしていなかった。それでも女性がしつこく声をかけてくる。

 

女性「すみません、靴よごれてしまいましたよね。ごめんなさい!」

 

ぼく「いや、別に安物なんで。」

 

女性「ほんとにごめんなさい、もし大丈夫なら、いまから24時間開いてる靴屋さんで買います!出ましょう!」

 

ぼく「いやほんと大丈夫です。乾けばはけるんで!大丈夫です!」

 

そこまで言うと、女性はどこかへ歩いて行った。ちかくでやりとりを見ていたアカネちゃんがクスクス笑っている。

 

アカネ「大輔くんて、真面目だよね。」

 

なんのことかわからなかった。思ったより時間が過ぎていることに今更気が付いたけれど、とっくに終電は終わっていた。クロノトリガー風の音楽から、流行っている洋楽に変わっていた。知ってる曲もちらほら出てくる。

 

ヒデとミユキちゃんは楽しく踊っていた。ぼくとアカネちゃんも加わっていく。すこし客観的に自分を実況しながら、青春ってこういうことなのかな、と味わっていた。

ダーカンプの夢の跡って?
ブロガーによるリレー形式の長編小説。順番に書き手が思うがままに物語の続きを書いていくことで成立する筋書きのない物語です。書いている私たちにもその行く末は全く予想ができない、そんな試みです。
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